■ 歳時記 ■ 〜季節のおたより〜 本文へジャンプ
歳時記*季節のお部屋 6月・7月

このページはTop以外はブログの記事の保存版を移動してきます。  更新:2008.6.24

<もうすぐ七夕>(6/24更新)

 もうすぐ七夕ですね。私の祖父母が住んでいる地域は、私が子供の頃は、七夕の日は浴衣を着た人が手に笹を持ち、行列をなして川へと笹を流しに行きました。通りにはたくさんの人が椅子を出して夕涼みをしており、さらに大勢の人が飾り付けた笹をもってぞろぞろと歩いていました。その様子はとても風情があって子供心にわくわくしました。
 今は笹は川には流さずに川原で焼くそうです。

 子供の頃は、短冊を書くのも、飾り付けをつくるのもとても楽しいことでした。
 子供時代を田舎で過ごした私にとっては、今も見事な天の川が思い出という宝箱の中にしっかりとおさまっています。空全体が落ちてきそうなほどの星、本当に綺麗でした。
 今の子供たちも、学校によっては笹を用意してくれて、短冊に願いを書いて結びつけたりしているようです。忙しい世の中ですが、季節行事の存続に果たす学校の役割は大きいなあと感謝です。
 だけど都会の子供たちに一度でいいから田舎の天の川を見せてあげたいなぁ。これからも素敵な七夕の風習が続いてくれますように。



子供のころの七夕は
楽しかったなあ。


 

<ホタル>(6/19更新)

 ホタルの季節ですね。もともと田舎育ちなのでホタルは何度も見ているのですが、一度だけものすごいホタルの乱舞を見ました。京都市左京区の銀閣寺から南禅寺に通じる疏水沿い・哲学の道で。私が見たのはもうかなり前のことだから、今もあれほどのホタルは見られるのかな。でもつい先日行った時も疏水は大切に守られているようだったのできっと今頃はホタルが出ているでしょうね。

 その日は蒸し暑くて、風のない日でした。

銀閣寺のすぐ近くに住んでいた友達が夜の11時すぎに「今夜はホタルが本当にすごいから」と興奮した様子で教えてくれたので億劫だったけどすぐ準備して行きました。それはもう、星が降ってきたかのような光の乱舞でした。
ひとつひとつの光が調和しながら点滅し、その蛍光が漂ったり流れたり空中を優美に滑っている…幻想の世界に吸い込まれそうでした。本当に幸運で素晴らしい時間でした。

 




ホタルの乱舞は幻想的。
この清流を守らなくちゃね。


 


<紫陽花>

6月。雨の季節ですね。
 私は雨は嫌いではないです。だって、空気はきれいになるし、陰イオンが満ちていて、身体にやさしいから。 
 この季節の代表的な花は、紫陽花。
 花ことばは、「移り気」「あなたは冷たい」とされています。西洋ではそのように感じたのでしょうね。
 でも、本当にそうでしょうか。
 大型の花なのに薔薇のように派手でもなく、日陰でひっそりとした佇まいを見せている。
 紫陽花をみると心が癒され穏やかになるような気がします。
 私はその色をみると、人間のために悲しみを引き受けて泣いてくれる涙の色のような気がします。そして心静かに祈ってくれているように感じるのです。
 この季節の花もやはり私たちに優しい花だと感じます。

 

かたつむりに夢中なウサギさん。
「雨に濡れるよ〜…」


 

<雨の季節を少しでも楽しく。  優しい雨と冷たい雨>

  気候不順なこの季節、雨にまで濡れてしまうと風邪をひいてしまう危険もあるので、雨具はしっかり持っていきましょうね。
 人間の心はお天気に左右されると言われていますが、確かに太陽が出ていない暗い雨の日は気持ちも晴れませんね。6月は温度の変化も激しく、人間の精神が最も安定を欠きやすいとかで、「六月狂気」という言葉もあるそうです。でも、一方で六月の花嫁は幸せになれるという「ジューンブライド」の考え方もありますよね。どうせなら良いほうのイメージでとらえておきたいですよね。

 ところで、私は雨にも優しい雨と冷たい雨があると思うのですが、みなさん、いかがですか?
 たしかに人間や動物が心身のバランスを崩すような冷たい(厳しい)雨もあります。そういうときは特に風邪には気をつけないといけないですね。
 でも、一方で、雨の強弱には関係なく、万物を生かしてくれる慈雨というような雨、土のにおい、季節のにおいを運んでくれて、カエルさんが生き生きと歌い、草木が喜んでいるような、心が穏やかになるような雨があると思いませんか?
 そんなときは私は外出するときに 「あ、今日はいい雨だ」と口に出して言ってみます。

 もともと雨が嫌いな人も雨具がお気に入りなら楽しい気分になれるかも。
 通勤途中の歩道橋から下を見ると、開いた傘がまるで色とりどりの花が咲いたように見えて「きれいだなぁ」と思ってみたり。自分たちは大変だけど、田んぼのカエルは喜んでいるなぁと思ってみたり、水不足が解消されるかなぁと思ってみたり、思い方で楽しくなってくるかもしれません。
 日常の中にうるおいを見つけるのは私たち自身なのかもしれませんね。


だからウサギさんの耳は
ぐにゃぐにゃなのか…。。


 
   
inserted by FC2 system