関西人にとってサルのイメージは箕面のサル。鹿のイメージは奈良公園の鹿。どちらも、危害を加えないことを知っていて人間をナメ切っている。ちょっと油断するとタックルされる。持ち物を奪われる。紙袋をやぶられる。奈良公園の鹿に五千円札を食べられた人も知っている。
しかも、屋久島に行く前から「ヤクザル」というシャブ漬けのサルみたいな響きに私たちはかなり警戒心をもっていたのだ。パンフレットに載ってる写真なんか濃いネズミ色。うわ〜、かなり悪そう…。
屋久島には人間2万、猿2万、鹿2万、という言葉がある。もちろん真実ではないけれど、みんな平等だということを表した言葉らしい。
確かに、ちょっと動くとヤクザルとヤクシカに出会う、出会う。
屋久鹿はとてもきれいだ。すっくと立った姿は神々しい。しかも後ろ姿はおしりがプリティー。奈良公園ほど人慣れしていない野性の鹿なので人間とは一定の距離をとってくれるので安心です。
それでも人間が危害を加えないことは知っていて安心しているようで、ときどき横目で私達を見ながら草をモグモグしています。
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